EM研究所主催イベント

「第15回EMIR勉強会(第4回大学IR合同シンポジウムと共同開催)」を開催!

 2021年11月6日(土)、大学IRコンソーシアム×大学IR総研×エンロールメント・マネジメント研究所主催「IR合同シンポジウム」のジョイントイベントとして、第15回EMIR勉強会を開催いたしました。例年9月に実施してきた本会ですが、2020年度と同様に、2021年度もコロナ禍の影響を受け、11月に変更して、オンラインイベントとしての開催となりました。
 13時開会、弊研究所・所長福島真司の恒例のオーニングトークを皮切りに、テーマ「データドリブンな意思決定をコントロールする新技術の展開 ~IRとガバナンスを射程に入れて~」のもと、海外ゲストとして、これまで米国のスタートアップ企業の飛躍的な成長に関わり、現在、米IT大手にてData Scientistとして活躍中の日高由量氏(Ph.D.(Computer Science))をキーノートスピーカーに迎え、同じく昨年まで米国のIRの一線で活躍してきた柳浦猛氏(筑波大学 教学マネジメント室・准教授/弊研究所・客員准教授)をモデレーターとして、登壇者全員でパネルディスカッションを行いました。
 日本のIRは、今日まで順調に進展を続けてきましたが、研究手法としては、まだ観察研究の域を出ず、科学的なエビデンスを作っているとは言えない状況にあるのではないでしょうか。結局のところ、証明したいことに有利なデータだけを取り上げて、それをサポートするデータが見つかったことだけを証拠として公表いるとすれば、それは(都合のよい)結論ありきの分析でしかありません。米国のTEC企業は、年間10,000件以上のABテストやRCTを繰り返しながら、バイアスの排除をはじめ科学的なエビデンスとしての正しさを追求しつつ、データドリブンなマネジメントを実現する努力を払い続けています。
 DXが声高に叫ばれる今だからこそ、新技術に拙速に飛びつき、表面的なテクニックや可視化の美しさだけを追求するIRではなく、データに対し誠実で、データと正しく向き合う姿勢がIRには求められます。またAIの導入には、技術もさることながら、その大前提としての倫理観が強く求められます。「技術的にできるからやる」のではなく、「できるけれど、もやらない」ことも選択しなければならない時代になってきました(あるいは、やるのであれば徹底的にリスクを排除する姿勢を持つ)。今だからこそ、全てのIRに関わる者にとって必要な”最前線の話題”を議論しました。

 13:00 オープニングトーク ー米国では、今、DXやEBPMは話題ではないー
 13:15 キーノート ーデータサイエンティスト、AI、ABテスト、そして、データドリブンとは何かー
 13:45 チャレンジ ー乗り越えるべき課題:標準化、バイアス、ガバナンス等の課題ー
 14:00 総括コメント ー使われるのではなく、いかに使いこなすのかー
 14:20 パネリストとのディスカッション
 15:10 参加者のみなさまとのディスカッション
 15:55 クロージング

 ディスカッションは、極めて限られた時間でありましたが、日高氏、柳浦氏に加え、弊研究所・所長福島、同・専任講師日下田、出川も加わり、登壇者同士のやり取りに加え、オンライン参加者からの質問やコメントも受け、議論を進め、例年通り熱気ある会となりました。事後アンケートでは、例年通り90%を超える満足度を頂戴しました。参加してくださったみなさまからには、心から御礼申し上げます。2022年度も開催予定ですので、またぜひお会いいたしましょう。

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